今回は私がとても尊敬する以前勤務していた広告代理店の部長のコラムになります。
お客様への対応・仕事の進め方・部下への接し方など、私の中では100%の方です。
この方の下でお仕事が出来たおかげで今の自分が仕事の進め方や立ち回り、お客様に寄り添う仕事のやり方、効率化など、とても勉強になりました。
こちらのめっちゃやり手の”SHINGO”さんが晴れてフリーになられたということで、人気なのでめっちゃ忙しいみたいですが、一緒にPeace-designでも活動して下さるとのことでしたので、SHINGOさんのコラムを掲載します☆
「広告活動」と「プロモーション活動」の違いってご存じですか?
どちらも「商品やサービスを売るための活動」という点では共通していますが、全く違う役割を持った活動です。
広告活動はその名の通り、広く告知する活動のことです。
「うちの商品をみんなに知ってもらいたい」
「このサービスをたくさんの人に知ってもらいたい」
などの目的を持って、いわゆるテレビや新聞などに代表されるマス広告媒体に広告を出稿する活動です。より多くの人と接点を持つことが可能で、商品の認知度を上げることができます。
では、プロモーション活動とは何か?
我々消費者は、その商品の名称やデザインなど、広告で紹介されている内容を知るだけでその商品を買うでしょうか?
広告を見て即決でその商品を購入する方もいるかと思いますが、たいていの方は「この商品はいくらなんだろう?」「どんな機能があるんだろう?」「これって今の自分の生活に必要かな?」「試しに触ってみたいな」など、広告では得られない情報が欲しくなると思います。
この「欲しくなる情報」は言い換えると「購入を決めるまでのハードル」と言えます。
この様々なハードルを取り除き「これなら買いたい!」と消費者に思わせる最後の一押しまでを担うのが「プロモーション活動」なのです。
なんとなくイメージできると思うのですが、広告などでその商品を知った人々が様々なハードルを超えてその商品の購入まで辿り着く、そのプロセスの中で当然その消費者の数は減っていきます。
その人数の減少を自然に任せるのではなく、いかに減らさずに購入まで導くか?
プロモーション活動は「購入してくれるであろう人々」をターゲットとして、そのターゲットをいかに購入にまで辿り着かせるかを考え抜いて実行する活動です。
プロモーションのプランニングで大切なこと
その商品、サービスにはどんな課題があるのか?
まずはこれを明確にしないと効果的なプロモーションを生み出すことはできません。
・消費者へ商品やサービスの詳細を理解させられていない。
・新規客を取り込めていない。
・リピート利用が少ない。
など、課題を明確にすることによって「何をすればよいか?」が見えてきます。
誰に対してプロモーションを仕掛けるのか?ターゲットを明確にする必要があります。
先に書いたようにプロモーションは「購入してくれるであろう人々を購入まで導くこと」が役割です。そのターゲットを明確にしないと、誰の手を引いてゴールまで行けば良いのかわかりませんよね?
もっと言うと、手を引く人を間違えるとゴールした時に「ここはどこ?なんでここに連れてきたの?」と消費者は感じてしまいます。
課題解決のためのプロモーションを誰に対して仕掛けるのか?
これを間違えると消費者を購入まで導くことが難しくなります。
課題をもとに、消費者が欲している情報をどういう手段で伝えるべきかを明確にします。
有益な情報も伝える手段を間違えるとターゲットに届きません。
ご近所からの新規顧客を取り込みたい、と言うことであれば「ご新規限定割引クーポン」を「周辺マンションにポスティング」する、などの設計が思い浮かぶと思います。
こういったプラニングをすることが重要です。
プロモーションを実行する手段・手法は無数にあります。
チラシ、ポスター、カタログ、DM、イベント、キャンペーン、サンプリング、SNS、などなどなど、
挙げ出したらキリがありません。
これら全てを駆使しようとするととんでもないお金がかかってしまいます。
当然ですが予算は限られています。
無数にある手段・手法から予算に合わせて最大限に効果を得られるプロモーションをプランニングすることが必要になります。
プロモーションは「選択と集中」そして・・・
4つのポイントを読んでいただいて、感じていただいたかもしれませんが「何を誰に伝えるのか」ということが重要なのがプロモーションです。
より多くの人を購入に導くのがプロモーションですが、全ての人々があなたの商品、サービスを購入してくれるわけではありません。
「選択と集中」をしっかりと行い、効率よく導くことが重要です。
そして、プロモーションの最も重要な役割といってもいい「購入のための最後の一押し」も忘れてはいけません。「これなら買いたい!」と言わせる最後の一押しをどうプロモーション活動に組み込むか?それこそが、プロモーションプランニングの醍醐味かもしれません。
― PROFILE ―
SHINGO
モノを売るにはどうすれば良いのか?ということに興味を持ち、大学で広告、マーケティング、プロモーションなどを学ぶ。
大学卒業後、大手ゲーム会社に就職。店舗運営、店舗プロモーションなどを経験
大手広告代理店のプロモーションの企画、制作を専門とするグループ会社に転職。
自動車メーカー、食品メーカー、飲料メーカー、製菓メーカー、通信会社、金融会社、商業施設、など様々な業界のプロモーションを担当。
現在は、フリーランスにてプロモーションの企画、制作をおこなっている。